丹沢主稜縦走

2016年12月10〜11日(日) 参加者:11名 本部合同

  • 天候に恵まれ、特に二日目は富士山の大観を満喫しました。
  • 蛭ヶ岳山荘は夏の北アルプス並みの混雑。ビックリ!!
  • しかしやはり蛭ヶ岳からの展望はまさに絶景。素晴らしいロケーションの山小屋です。

行程
10日 大倉8:27ー塔ノ岳12:28〜43ー丹沢山13:59〜14:09ー蛭ヶ岳15:51(泊) 実働6時間11分
11日 蛭ヶ岳7:04ー檜洞丸10:00〜34ー犬越路12:50〜58ー西丹沢自然教室14:23 実働5時間25分

 小田急線秦野駅に集合すると、バス停は長蛇の列で増便がでるらしい。この季節でも丹沢は大賑わいだ。もっとも山ヒルの心配がなくなる冬こそ快適な登山ができるともいえるが。
 大倉からは例のごとく、通称「バカ尾根」をゆっくりと登る。途中で登山道整備用の石を運んでくれと、ボランティアグループが袋入りの石を配っている。我々もいくつかぶら下げて登り協力する。しかし、登山道ではない階段道には閉口する。至るところ木で組まれた階段と歩きにくい石畳だ。オーバーユースが自然環境を破壊する最高の実例だろう。昭和の時代、戸沢から花立までロープウェイをかけるという話があったが、もし実現していたらこの山はどうなっていたのだろう・・・・・。
 ようやく塔ノ岳に到着すると頂上広場は人でごった返している。休憩もそこそこに丹沢山への道に入る。急に人が減る。それでも百名山ハンターの丹沢山往復登山者にしばしば出会う。このころから我々の頭上だけ雲がかかり、何やらひどく寒くなった。展望のない残念な頂上を辞し、蛭ヶ岳へと向かう。
 蛭ヶ岳までは大きなピーク(丹沢山より高い)、不動ノ峰を越えていくが、宿泊地が見えているのでいつも何となく、あっけなく到着する印象がある。今回も充分に陽のあるうちに神奈川県最高峰を極めることができた。しかし到着した蛭ヶ岳山荘は大混雑。布団1枚に2名という予想外の大盛況で驚かされた。しかし、夜になると小屋前からは大東京の夜景が素晴らしい。丹沢で泊まるならやはり蛭ヶ岳だという思いを強くした。

 翌朝は東側に雲がかかりご来光は残念だった。だが、夜明け前からかかっていた雲が陽が高くなるに従い取れてきて、やがて富士山がその秀麗な姿を見せてくれた。今日はこれから富士山に向かって犬越路まで縦走だ。朝一番の階段道を下り、昨日よりだいぶ細くなった稜線を檜洞丸に向かって歩いていく。道が凍っているとイヤなところだが、今日は大丈夫だった。だが金山谷乗越のガレ場は来るたびに崩壊が進んでいるように感じる。
 檜洞丸頂上ではお湯を沸かしたりしてゆっくり過ごした。頂上からも富士山は絶景だが、ちょっと樹木が邪魔だ。犬越路に向かって頂上を少し降りると、行く手はまるでジェットコースターの線路のような階段道になるが、ここからの富士山と南アルプスが素晴らしい。思わず歓声をあげてしまうほどだ。そしてさらに進むといくつかの小ピークを越えたり、鎖場があったりで変化のある道が楽しめる。もちろん富士山はいつも見えている。犬越路廻りの下山は縦走気分を充分に味わえるオススメの道だ。
 犬越路からは東海自然歩道を一気に下る。用木沢の水流に出るまでは歩きにくい道だが、沢音が大きくなると傾斜も緩やかになって俄然スピードが出る。二日間天候に恵まれて、丹沢のエッセンスを味わう山行もめでたく終了だ。今度は雪のある時に来ようと密かに心に決めて、バス停へと急いだ。

 Script by O. and Photo by K. & O.

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