秩父・破風山稜(皆野アルプス)縦走 ー新年山行ー

2017年1月9日(月・成人の日) 参加者:9名

  • 只今売り出し中の「皆野アルプス」を全山縦走の新しいコースで歩いて来ました。
  • 昨夜からの雪が落ち葉の上に積り、急斜面では踏みしめた雪が落ち葉の上を滑るという難路でした。
  • 下山後、皆野駅近くのお店で、ビールとうなぎで新年会としました。
行程
 皆野駅8:40=小前入口バス停9:13ー小前集落ー稜線9:53〜59ー小峰山10:48ー大前山11:54〜12:34ー破風山13:15〜31ー(山靴の道)ー前原山15:12〜20ー前原集落ー皆野駅16:10

 前夜は関東地方全域で結構な雨降り。山は雪。その降雨雪は当日朝まで続いた。参加者の皆さんが家を出る頃もまだ雨が降っているという有様。でも急遽設定した新年山行にも関わらず、10名の参加者が皆野駅に集った(うち1名ご近所でご不幸ありとの報を受け、急遽皆野駅から帰られた)。
 バスで小前入口まで行き、雨は上がっているのだが、樹林からの雨だれが降り注ぐ道を破風山稜に向かう。小前集落で西門平方面に向かう林道と別れ、山の中へ分け入る。地形図に実線記号で記された道だ。しばらくたどると地図上では沢を渡るはずだが、ここまでと同様の良い道は沢を登っていく。ここで歩きやすい道を外れてボサの茂る道に入る。時に倒木や倒竹(?)で回り道しながら行くと、やがて林道状の道が登山道になる。地形図はかなり正確だ。登山道というかどちらかといえば踏み跡に近い道をたどると稜線に出た。ここに手書きの標識があり、我々が来た方向に「小前」の文字があった。本来ここからの縦走ルートは明瞭なはずだ。しかし積雪のせいで踏み跡は不明瞭、おまけに急坂では一歩踏み出すごとに、落ち葉の上に積もった雪ごと靴が滑り落ちる。大変な苦行の道だった。
 それでも何とか各自歩みを進め一つ目の三角点「小峰山」に到着。この峰は皆野町発行の破風山登山マップではギリギリのところにかろうじて掲載されているが、小前から入っても町認定の「如金峰コース」登山道まで特に危険箇所はないので、今回の我々のコースを「アルプス縦走コース」として採用してもらいたいものだ。やがて天狗山で、マップのコースと合流する。
 天狗山からの下りが特に急で、掴まる樹木もないので、ここで安全のために補助ロープを出した。ロープに軽く体重を預け、谷側に倒れるように歩くだけで、格段に足が滑らなくなる。さらに鎖場を抜けて本日の最高峰大前山に至る。このあたりからは所々で展望がひらけて、甲武信ヶ岳方面から奥武蔵の山まで南側の眺めが堪能できた。大前山で大休止の後、いよいよ破風山に向かう。如金峰までの間は稜線も細く、鎖場もあるため雪が着くと神経を使う道になるが、それも札立峠に近づけばやや安心な道になった。もちろん油断するとツルッとなるが・・・。
 破風山の頂上で再び大展望を味わう。いつもの休日なら人でごった返す頂上だが、今日は今まで誰にも会わず、雪道に足あとの一つもない。我々がよほど奇特なのか?さらに頂上を辞して風戸方面に向かい途中から「山靴の道」に入るが、ここでもとうとう足跡は一つもなかった。山靴の道は小さな登下降が連続して、ピークから顕著ではない尾根に進んだり、急に曲がったりの複雑な道で、地図上に自分の歩いたコースを記していき、あとでマップを見たりGPS記録を照合したりすればよい地図読みのトレーニングになりそうな道だ。だが今日は積雪のせいで、歩きながらうっかり地図でも見ようものならたちまち滑ってしまう。前原山からの最後の下りも苦行であった。やがて前原集落の登山口に降り立ち、心の底からホッとした。
 舗装道路をもう滑る心配もなく駅に向かい、途中でそのまま帰宅する人と新年会参加者に分かれて解散となった。新年会は皆野駅近くの「吉見屋」さんでビールを飲みながら雑談して、ウマイうなぎを楽しんだ。ご参加の皆様お疲れ様でした。そして会員の皆様、今年もどうぞよろしくお願いいたします。  

 Script and Photo by O.

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