北アルプス・奥穂高岳から前穂高岳

2017年9月22〜24日(日) 参加者:5名

  • 岩の殿堂、穂高連峰へ。
  • 穂高初見参や奥穂が久恋の頂という人も参加。
  • 天候に恵まれ、快適に完歩してきました。

 
1日目
 上高地バスターミナル8:14ー徳沢園10:07〜24ー横尾11:22〜56ー涸沢ヒュッテ14:47 (実働 5:00)

 最近、山への情熱が少々衰えて来ていますが、私の大好きな、「涸沢~奥穂~前穂~岳沢」の山行計画が掲示板に出た時は、本当に嬉しくて、すぐに申し込みました。
 9月21日の夜に安曇野のキャンプ場に泊まったので、翌日は早くに上高地に入る事が出来ました。雨模様だった天気予報が良い方向に変わったので、最高の登山日和になりました。上高地周辺の山には食べ物が少ないのでしょうか。行く先々に猿たちが物欲しそうに私達を見つめて居ました。横尾の吊り橋を通り過ぎると道が整備されていて、すこぶる歩き易くなっていました。屏風岩の頭を左手方向に見ながら進むと北穂高が、はるか高いところに聳えていました。本谷橋を渡り、斜度が増してくる山道を行くと、いよいよ待望の涸沢ヒュッテが見えて来ましたが、ここから結構頑張らなくてはなりません。涸沢周辺の紅葉(赤い葉)はまだ少し早かったのですが、黄葉(黄色い葉)の方は今が盛りで、それはそれは見事でした。
 涸沢に着くとO氏が可愛いフライパンでウインナー焼いてくださいました。そしてビールで乾杯。盛り上がったのは言うまでも有りません。ヒュッテは布団3枚に5人という混雑ぶりでした。
 夜中に雨が屋根をたたく音に何回も目が醒め、明日は登れるのか心配になり、なかなか寝付けませんでした。
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2日目
 涸沢ヒュッテ5:55ー白出乗越8:33〜54ー奥穂高岳9:47〜10:26ー前穂高岳12:40〜52ー岳沢ヒュッテ15:36 (実働6:44)

 夜間の心配をよそに2日目は快晴の朝を迎えましたが、モルゲンロートは残念ながら見えませんでした。
 6時出発。ヘルメット、皮の手袋と完全武装でザイティングラードの難所を登り、穂高岳山荘を目指します。あこがれの穂高岳山荘で大休止を取りました。かなり気温は低かったのでしょう。風も強くて身体が冷えます。次は「白出沢コース」を登ってみたいと思い、密かに覗いてみました。かなり急峻な沢のようでした。
 垂直に見える梯子を慎重に登って行くと、辿り着いたところが奥穂高の頂上です。Y氏とY女史は初登頂だというので「先に頂上を踏むように」と声がかかります。奥穂高の山頂は「北岳に遅れをとる事、マイナス2,8mで日本第3位に甘んじるのは忍びない」と言って穂高岳山荘の創設者のI氏が3m以上のケルンを積み上げてしまった話は有名です。ここで昼御飯となりました。
 少し雲は有りましたが素晴らしい360度の展望を楽しんでから、いよいよ吊り尾根に取り付きます。雷鳥の親子が、あたかも私達を案内するように出迎えてくれます。少しも怖がらずに私達に愛嬌を振りまいてくれました。
 吊り尾根を無事に通過してホッとしましたが、紀美子平から前穂高の登り30分は蒸気機関車のピストン運動のように私の心臓は早打ちをしていました。岳沢の下り道(重太郎新道)は長く感じましたが「カモシカの立場」でヤッホーなんて叫んで子供みたいにはしゃぎましたが、ここまで来ると充実感、達成感で一杯でした。それは岳沢小屋に着いて更に大きくなりました。そしてビールで乾杯。

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3日目
 岳沢ヒュッテ7:40ー上高地バスターミナル10:45 (実働 2:04) 

 岳沢小屋は収容人数が50人程と小さくて可愛らしい小屋です。冬季は雪崩に備えて解体するそうです。霞沢岳や焼岳を眺めながらの朝食は5つ星のレストランにも引けをとりません。時間に余裕が有ったのでコーヒータイムを楽しんでいる時、O氏が大きな声を出しました。O氏の登山靴を知らない女性が間違って履いて行こうとしていた事に気付いたのです。間違えた女性はかなり恐縮していました。山屋は観察力(注意力)が必要なのだと教えられた一件でした。
 3日間全ての行程を無事に歩き終えて河童橋に立ち、穂高を眺めました。雲一つ無い穂高の雄姿は他の山域とは格の違いが有ります。「日本一の山よ、また来るよ」と心に誓って上高地を後にしました。

Script by O.M. and Photo by O., K.(K.) and Y.(Y.)