2019年9月26〜28日(土) 参加者:5名
行程
- 星見山行と銘打ったが天候は不順で初日の槍沢ヒュッテで樹間に天の川が見えたのみ。
- 係の高山病がひどく、天候不良も相まって縦走は取りやめ、一日早く下山した。
- 紅葉はまだ?というか既に葉が茶色く腐っており、今年は不良かもしれない。
1日目(9月26日)
熊谷駅南口7時集合出発=上高地バスターミナル(BT)11:10ー徳沢12:55〜13:08ー槍沢ロッジ15:40(泊)【実働約4時間】
参加者全員が高崎線下り2番電車で集合可能だったので、いつもより1本早い時刻に出発できた。また沢渡駐車場から上高地までは、5人で中型タクシーに乗れば一人あたりの運賃が840円とバスより格安。往復すれば徳沢園のソフトクリーム代がほぼ賄える。上高地入るなら5人だね!
今日は槍沢ロッジまでの行程で、コースタイムなら約5時間。できれば16時までには着きたいね、と頑張って歩く。天気は素晴らしい晴天。やや冗長な感じもあるが、梓川沿いの景観を楽しみながら、ひたすら歩く。途中槍見河原でNHKのクルーに出会う。BSの百名山番組の取材だという。団体ツアーかと見まごう人数の集団だ。
一ノ俣谷の出合に着いて、どうやら予定通りにロッジに入れそうだと一安心。今回の参加者には「槍ヶ岳は半世紀ぶり」という人がいて、かつてココに山小屋「一ノ俣小屋」があって泊まってことがある、と話してくれた(帰宅して調べると、昭和40年代の登山地図には確かに小屋のマークがあり、得難い経験をされたと羨ましい気分になった)。
槍沢ロッジは林間の落ち着いた山小屋で、尾瀬の小屋のように風呂に入ることができ、繁忙期ではない平日のせいか、ゆったりと泊まることができた。夜は樹林の隙間から天の川を見ることができたが、雲の去来がありあまり美しくはなかった。
2日目(9月27日)
槍沢ロッジ5:55ー天狗原分岐7:59ー天狗池8:41〜9:17ー分岐10:13ー殺生ヒュッテ12:30〜48ー槍ヶ岳14:20〜25ーヒュッテ大槍15:30(泊)【実働約8時間30分】
朝食後、そそくさと素晴らしい快晴の中、槍ヶ岳を目指して出発する。明日以降、天気予報が芳しくないので、最低でも今日中に大槍を往復しようと張り切って歩き出す。天狗原分岐まで実働2時間足らずで到着し、天狗池を往復する。池のみなもには槍ヶ岳がくっきりと映っているが、もう少し紅葉が進んでいれば最高なのにとちょっと贅沢な感想。ただナナカマドなど、葉が茶色く変色してこれから真っ赤に染まることは想像できない有様。実もしおれて無残な感じ。今年の紅葉はダメかもね、と皆で話し合った。
槍沢の登山道に戻り登り始める。とりあえず殺生ヒュッテまで登り、小屋裏から東鎌尾根にあがって、そこに荷物をデポして大槍を往復しようという作戦にした。小屋でしばしの休憩の後、東鎌尾根に上がる。北側の展望が開けて後立山連峰や立山も見えてきた。が、私は殺生ヒュッテ分岐の手前、ちょうど標高2800メートルを越えたところから、瞬間的に強烈な頭痛を感じ始め、高山病であろう症状に襲われていた。やむを得ず元気な3名が大槍を目指すこととなり、私はココで待機することにした。3人は順調に槍ヶ岳の絶頂を極め、半世紀ぶりに登頂した参加者Iさんも前回はガスで何も見えなかったというが、今回は展望を存分に味わったことだろう。
ヒュッテ大槍に着き明日以降の行程を話し合う。私としては情けないことだが、一刻も早く下山したい気分。だが、せっかくここまで来た参加者の皆さんにはあまりにも申し訳ない。しかし心優しい女性陣は、「天気もあまり良くないから、明日下山しましょう」と私を気遣ってくれた。本当にありがとうございます。心から感謝です。
ヒュッテ大槍では相変わらずのおしゃれな夕食と、支配人さんの穏やかな笑顔で私達をもてなしてくださった。しかし小屋周囲は一面のガスに覆われ、星空を見ることは叶わなかった。
3日目(9月28日)
ヒュッテ大槍6:05ー槍沢ロッジ9:18〜38ー横尾11:08〜31ー徳沢12:27〜47ー上高地BT14:23【実働約7時間】
6時過ぎに下山を開始する。見渡す槍沢の景色は、昨日より若干黄色が目立つような気もする。いつもそうだが、何かこの下山道は消化試合のような扱いで、山々に申し訳ないような気分になる。
途中の山小屋に泊まった登山者たちと頻繁にすれ違い、道を譲りながら下山していく。槍沢ロッジでのんびり休憩して今度は今朝、上高地を出発してきた人たちとすれ違いながら横尾、徳沢と下っていく。徳沢園では女性陣が少し早い下山のご褒美とばかりにソフトクリームにありつく。このほほえましい光景を見ていたと思しき男性が、我々に声を掛けてきた。聞けばフジテレビの情報番組の取材だという。ひとしきりインタビューを受けたが、狙いは涸沢の紅葉狩りの登山者らしいので、オンエアはないだろう。しかしこのクルーはふたり組。番組の作り方は違うのだろうけど、「皆様の受信料」は人件費なのねと思わされた。
上高地BTに着くと中型タクシーがあり、すぐに沢渡に戻ることができた。ドライバーに聞くと、沢渡からタクシーを利用するならバスターミナルからが最善で、他の駐車場にはタクシーが、あえて行かないところもあるそうだ。車を回収して「ほりでーゆ 四季の郷」でのんびり温泉に浸かり、順調に高速道路を走って帰熊した。
Script by O., Photo by O. and On.(On.)
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