鳥海山・矢島口登山道から

2020年7月23〜24日(金) 参加者: 4名 マイカー

  • 梅雨の晴れ間を狙って、鳥海山へ。
  • 予想通りの晴天に、予想以上の快適な登山道。
  • 「鳥海山はどこから登っても素晴らしい!」のではと思われ、別コースからの再訪を誓った。
行程
23日 熊谷駅(7:00)=(関越道・北陸道・日本海東北道経由)=祓川駐車場ー祓川ヒュッテ(泊)
24日 祓川駐車場(4:23)ー康新道分岐(6:17)-七高山(8:43〜9:18)-祓川駐車場(12:14)=猿倉温泉(一浴)=(山形道・東北道経由)=熊谷駅
   【実働コースタイム】 駐車場〜康新道分岐1時間38分、分岐〜七高山2時間17分、七高山〜駐車場2時間23分

 今まで鳥海山と言えば、もっぱら南面の「湯ノ台」コースだったので、今回は北面からの「矢島口」コースで登ってみた。前泊した祓川ヒュッテはシーズン中のみ管理人常駐となる施設だが、大変清潔で素晴らしいヒュッテだった。炊事場には「何升炊けるの?!」という(大人がやっと一抱えできる?くらいの大きな)ガス炊飯器が2台もあり、大人数の合宿にも対応できるようだ。また居室は畳敷きで実に快適だった。
 深夜雲がとれ、天頂には夏の大三角形が潤むように輝いていた。

 登山当日は狙ったとおりの晴天に恵まれた。起床してすぐに眠い目をこすりながら出発。雲海の下を行くのでご来光は望み薄、30分ほど歩いて身体が温まったところで朝食にした。その後はやや急な雪渓を軽アイゼンつけたり、ストックを有効につかったりしながら越えて、おなじみのヒナザクラなどと再会しながら「康(やす)新道」分岐へ。しかしこの付近も雪渓があり、新道入り口がわかりにくかった。
 康新道に入ると道の両側から草が覆い被さり、ズボンは朝露でびしょびしょ。交代で露払いをしながら登っていく。やがて灌木もなくなり、周囲の展望がひらけ、足元には高山植物が足の踏み場もないほど(ちょっと大げさ!)に咲く。素晴らしい道だ。外輪山の縁に近づくと、紀元前の山体崩壊で裾野を埋めつくしたという、爆裂火口のようなダイナミックな展望が広がる。同時に新山も見えてくる。矢島口登山道を往復するなら、登りは康新道だな!という結論になる。特筆するような危険箇所はないと思えたが、下りだと感じるものがあるかもしれない。
 康新道を登ること2時間あまりで、矢島口登山道に合流する。もう七高山は目の前で、頂上で休んでいる人たちも見える。そして出発から実働4時間足らずで七高山に着いた。頂上は晴天だが、周囲には雲海が広がっており、下界は曇り空のようだ。なので、周りを見渡しても山は見えない。写真を撮ったり、他の登山者と情報交換したりしてのんびりしたので、新山は割愛した。
 さて、今日中に帰埼するためにはそこそこ頑張って下山しないといけない。康新道から見えた大きな雪渓など下っていくが、既に雪は腐って「これなら楽勝」という気の緩みからか、時々滑ってひやりとさせられた。それでも実働2.5時間かからずに祓川に下山した。総行程8時間足らずの快適な山旅だった。
 なお康新道の頂上側分岐には標識もなく、下りに利用するのは登った経験がなければ入りにくい。「下るな!」という行政側の配慮かもしれない。しかし今回最も印象的だったのは、やはり康新道の高山植物!チョウカイフスマを踏まないように神経使って歩くという贅沢さが味わえる。素晴らしいルートだった。
 帰路途中の入浴は、猿倉温泉鳥海荘に立ち寄ったが、ものすごいヌルヌルなお湯で、晴れていれば露天風呂から鳥海山の展望が素晴らしいという施設。ここに泊まるのもありだなと次回以降のプランに加えたい。

 今回もまたY氏の車と運転にお世話になった。いつもながらありがたい。深謝!!

Script by O. and Photo by Y. and O.

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