2020年10月9日〜11日(日) 参加者: 3名(内非会員2名) 交通費6000円
行程
- 迷走台風接近のなか、長駆秋田県まで車を走らせる。
- 往路途中で一等三角点峰「新保岳」に立ち寄る。
- 肝心の鳥海山は前夜からの暴風がおさまらず、翌日の予報も悪いので、泣く泣く諦めて新潟県に戻る。
- 新潟県加茂市の県民休養地でテント泊して、最終日は守門岳に登って帰埼した。
9日 熊谷=渋川IC=朝日まほろばIC=新保岳登山口(12:05)ー新保岳(13:00-05)ー登山口(13:35)=鳥海山祓川登山口(泊)
10日 =ゆりんこ温泉(入浴)=岩船鮮魚センター(昼食)=加茂市粟ヶ岳県民休養地キャンプ場(泊)
11日 =守門岳保久礼登山口P(6:14)ー保久礼小屋(6:46-51)ー大岳(8:41-9:15 中津又岳往復)ー青雲岳(10:25-30)ー守門岳(袴岳 10:46-11:02)ー分岐ー二口登山口(13:56)ー保久礼登山口(14:22)=小出IC=駒形IC=熊谷
9日
熊谷を6時に出発して、一路秋田県を目指す。北陸道までは順調だったが、日本海東北道に入ったら事故で通行止め。一旦一般道に降りて、通行止め区間をパスしてから再び高速道に乗るが、ほどなく朝日まほろばインターで高速道は終点。ここから一般国道を走り、塩野町から林道経由で新保岳登山口にちょうど正午に到着した。国道には目立つ標識が新保岳方面への道を示していた。
新保岳は蒲萄山脈の最高峰にして一等三角点峰。登山道周囲の素晴らしいブナ林で有名な山だ。今回の山行では接近中の迷走台風のコースによっては、鳥海山登山中止のみならず、ただただ暴風雨の道をドライブするだけになりかねなかったので、天気のいいうちに一つでも登ろうと当初の計画を変更して、この山に登頂した。
新登山口からは2時間足らずの行程だが、仰ぎ見るほどのブナの大木が林立する登山道を歩いて小広い頂上に至る、只今足関節リハビリ中の私にはもってこいの山だった。稜線からは明日登る予定の鳥海山が遥かに望まれ、今日登るように行程を再検討すれば良かった、とちょっぴり後悔した。
山をおりて再び車上の人となるが、随所で高速道の工事が行われており、既に完成しているあつみ温泉ICまで接続されれば、鳥海山各登山口へは1時間近く所要時間が短縮されるのではと期待が高まる。
酒田市内で買い出しの後、秋田県に入り一路祓川を目指す。象潟矢島線という山道を走っていると、脇から大きなツキノワグマがひょっこり現れた。今回の同行者の一人は、登山を初めてまだそれほどの年数が経っていないが、毎年一度はクマに出くわすという、ある意味大変な強運の持ち主だ。早速運の良さを発揮した格好だが、後で聞いたらこのところ祓川ではキャンプ場やその駐車場でもしばしば出没しており、十分な注意が必要とのことだった。
祓川のキャンプ場でそこそこの風のなか、テントを張るが、若者二人はそれぞれに最近新調した最新のテントを準備。”ペグダウンの練習”と、地面にテントを設営。私は木製台の上に長年愛用のテント(みんなで集まれる「リビング」のつもりで4人用を用意した)を張るが、台上なのでペグを打つことができない。単にテントを台の上に置いただけになってしまった。
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10日
昨夜は日付が変わる頃から、どんどんと風が強まって夜が明ける頃にはほぼ「暴風」状態。私はテントが飛ぶか?との心配で、ほとんど一睡もできなかった気分(そうはいうものの実は案外寝ているもの)だが、なんの固定もしていない私のテントはきっちり風に耐えてくれた。一応風上側にはザックや使っていない荷物を置いておいたが、おそらく風を受けてテントが撓むとひしゃげたポールの弾力で、テントを台に押し付けるような力が働いたせいだったのではと思う。全くテントは動くことがなかった。さすが「ラインホルト・メスナー」のテント!!
若者二人もほとんど寝られなかったようで、天気予報を確認して実際に鳥海山方面を眺めれば、「今日は行っても仕方ないから、やめましょう」と早々に今日の登山は中止。で明日速攻で登ってこようかという提案も、天気予報を調べれば却下!鳥海山は今日と同じような強風の予報だった。海に近いここでは風が吹けば天気は悪い。
山を下り鳥海山をぐるっと半周以上して、八幡町の「ゆりんこ温泉」に浸かる。ここは6時開場という朝風呂ができる温泉。黒いお湯でのんびり温まって、天気予報から新潟県中越地方は明日晴天が期待できそうなので、どこかに泊まって守門岳に登ることにした。
途中村上で昼食にご当地名物の鮭・イクラ丼など賞味して、加茂市の粟ヶ岳県民休養地で幕営。今夜は安楽な夜が過ごせそうだ。就寝する頃には星空になった。
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11日
暗いうちに起き出して朝食の後、テント撤収。若者二人にとってもすっかりルーチンワークになったようだ。車で1時間ほど走れば、保久礼登山口。支度をして早速登りだす。守門岳の頂上稜線までは樹林から灌木帯の単調な上りだが、2箇所ほど展望がひらける場所があり、佐渡ヶ島や米山、弥彦山など北方の景色がきれいだった。
大岳からは頂上稜線の縦走が始まる。大岳を下りかかると南側の眺望がひらけ、越後三山と荒沢岳が見えた。その先は雲があり山は見えなかった。そして見はるかす頂稜は見事な紅葉。さらに所々に広がる草原が草紅葉に染まっている。青雲岳、袴岳(頂上標識は守門岳)と辿る。袴岳の頂上は人でいっぱい。多くは地元の人たちだ。新潟県民の憩いの山なのだろう。なのでここはあまりに人で騒がしいので、少し休んでから青雲岳の休憩ブースまで戻って、そこでゆっくり休むことにした。ずっと抜きつ抜かれつしていた地元の方とここでのんびり歓談。この山の奥、近くの越後山脈は山ヒルの名産地だが、地元の人たちはなんとも思っていないらしい。丹沢玄関口の駅前でのヒル騒ぎの話をしたら大笑いされてしまった。
紅葉の守門岳を満喫して、二口登山口へと下る。途中左手の沢に大きな滝がかかっているのを遠望しながら、滑りやすい道をストックを頼りに下山した。
今回肝心の鳥海山には全く登れなかったが、高山植物の咲く時期に、あるいは再び紅葉の季節に再訪しましょうと、帰りの車中で話し合った。
Script by O. and Photo by Ha.(Ha.) Hi.(Hi.) and O.
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