飯能百名山/不動三滝~飯森山(龍ヶ谷富士)他

2022年04月05日(火) 参加者:5名 

  • なかなか侮りがたい「飯能百名山」踏破も回を重ねて21座目に。
  • 今回も道なき急斜面や標識のない分岐点を動物的な勘で歩いてきた。

行程
 西吾野駅8:30ー大滝9:28〜34ー不動の滝10:16〜32ー龍ヶ谷富士11:24〜27ー飯盛山12:04〜07ー大仁田山12:26〜37ー松尾山13:28〜39ー喜多川神社14:00ー西吾野駅15:02 (実働4時間46分)

 毎回波乱続きらしい(?)「飯能百名山」山行に2回目の参加をした。奥武蔵は既に春らんまん!という感じで、あちこちに咲き誇る桜を見ながらの山行きになった。
 今回は前回行きそびれた不動三滝を巡り、登山地図では「道標なし・上級者向き・熟達者向き」というルートを辿って、龍ヶ谷富士(飯盛山とも呼ばれ、越生町の最高峰だという)、大仁田山、松尾山の3座をめぐる山旅だ。

 西吾野駅に様々なルートで集合した5名は、まずは約3Kmの高畑林道を三滝目指して朗らかに歩いていく。だが、昨夜までの雨のせいで溜まった水たまりの水を、走って来たダンプカーにはね上げられて、T女史が浴びてしまった。アラララであったが、通り過ぎたダンプが少し先で止まって、運転手が「スミマセン」と叫びながら走り寄ってきたので、大丈夫とニコヤカに返事をしてあげた。「水も滴るいい女」(若い人にはもう通じないかもネ)ということで、一件落着。
 さて三滝のうち大滝はなかなか立派な二段瀑で、日差しも入って明るくいい感じの滝。そして白滝は細い水流が繊細に見え、そして最後の不動の滝は水流こそ細いものの、周囲は立派な岩屋になっており、寝泊まりしながらの修行にはもってこいな環境だ。いつも滝を見ると修行しそうになるOz.氏も今日ばかりはちょっと寒そう、と滝行を断念したのは残念だった。
 三滝を見たあとは、本来は北川尾根上部を登って奥武蔵グリーンラインに出る予定だったが、一旦林道まで下って前坂峠まで登るのが億劫だと、不動の滝東側の斜面を直登することになった。標識にも「山道」とあったので、これ幸いと登りだすと、道らしきものはほんの10メートルもいかぬうちに消滅、結局ずり落ちるような急斜面を登る羽目になった。年寄りの冷水と言われぬよう、慎重に登りつめ稜線に乗って一安心。更に少しの斜面を登れば縦走路の林道にたどり着いた。
 ここからは飯盛峠縦走コースを大仁田山に向かって行くのだが、一応山道があるところは林道で巻かずに忠実に稜線を行ったので、案外疲れた。途中で昼食を済ませて、大仁田山へ。ココには小さな木板の標識があるだけで、売り出し中の百名山にしては少し寂しい気がした。
 大仁田山からも大ダルに戻るのはかったるいということで、松尾山への稜線に向かう林道に直接降りようと、またまた急斜面を今度は下ってみた。リーダーの動物的勘が功を奏して、擁壁をうまく避けて軽やかに林道に降りることができた。さて、ココからは道標のない道のりになる。
 林道のヘアピンカーブから右にそれて登山道らしき道に入る。何とか踏み跡を辿りながら、馬頭観音までおりたが、そのすぐ脇にかなり明瞭な道があり、おそらくコチラが古来からの道なのではないかと思われる。馬頭観音があるということは、馬の背に荷物を載せて人々が往来した道なのだろうから、もっと歩きやすいルートが必ずあるはずと思う。
 ココからは今日最後の登り、松尾山への道だ。手前の650メートル峰を巻くような道が上下2本あり判断が難しいが、たぶんうっかり楽そうな下の道を選ぶとあらぬところへ出るのでは、ということで少々登っていく上の巻道を選んだ。おかげで順調に尾根に乗り、程なく松尾山に到着した。
 さぁこれで今日のコースもほぼ終わりと、陽気に喜多川神社に向かって下山を開始した。ところが最後の斜面が結構急。なので、そこにある木を掴みたいのだが、その木はゆず!でっかい棘が目に入ってとてもつかむ気にはなれない。ほうほうの体で何とか神社の参道に降り立った。神社に今日の安全を感謝して、西吾野駅までの長い林道を歩いていく。
 単調な林道でも春は美しい。途中廃校になった小学校の庭をぐるりと取り囲むように桜が咲いているのを見て、すこしセンチな気分になった。子供たちの歓声が聞こえることはもうないだろう。だが桜は来年も、その次もかつてと同じように咲き誇るのだろう。花が美しければ美しいほど、寂しさが募るような思いになる。
 やがて程よい時刻に駅に着き、解散となった。まる1日、結構タフな山歩きを楽しめた。発案者のK氏に心から感謝したい。

Script and Photo by Ow. 

---- 小さな写真をクリックすると大きな写真が見られます。 ----