奥武蔵/横見山~天久保山他 飯能百名山5座対応

2022年04月13日(水) 参加者:6名 


行程
 高麗川源流の碑(8時00分~8時50分)→刈場坂峠(9時12分~19分)→横見山(9時30分)→刈場坂山(9時45分~55分)→大ツツジ山(10時05分)→小ツツジ山(10時16分~20分)→三田久保峠(11時00分~15分)→雰囲気の良い無名峰(11時50分~12時15分昼食)→スリル満点の岩場(12時35分)→天久保山(13時12分~23分)→西吾野駅(13時50分)

 我埼玉の母なる川の荒川は甲武信岳に降った一滴の雨から始まり、多くの支流を合流させて東京湾に注ぐ全長170㎞余りの大河である。その支流の一つが高麗川である。その高麗川の源流を訪ねて見ようというのが今回の山行である。
 当初計画では正丸駅から国道299号と狩場坂林道も歩いて高麗川水源地を登る予定(約1時間半の行程)であったが、源流碑までは車が通る林道であるという事も考慮して車で行く事になったのである。先発隊が後発隊到着までの時間差を利用して、コーヒータイムを設定して野外喫茶からの出発となった。
 源流の路は右に大岩を見送るとすぐに二俣になるが、本流は右俣である。登山地図上の路は左俣を示しているが、こちらを進むとすぐに水流は終り刈場坂林道に出てしまうので、ここはやはり右俣を進むのが正しい。すると間もなく水源地を示す小さな碑が現れる。林道脇に建つ大きな碑の弟分の様な碑で可愛い姿である。そして尚も進むと杉林の中の急登となって、水は伏流となって消えるが同時に上空は明るくなり、思ったよりも早く刈場坂峠に飛び出す。車や登山者は居らず静けさの中に一本の桜が見事に満開で私達を迎えてくれた事が嬉しかった。
 峠から別荘地の裏を通って10分程歩くと横見山(860m)に着いた。ここから再び刈場坂峠に戻り次に登ったのがツツジ山の表示が有る刈場坂山(879m)であり、ここから今回の縦走コースが始まる。
 大ツツジ山(831m)までは緩やかな稜線歩きであるが、ここから急な下り路になり小ツツジ山(770m)からは更に顕著になって、この状態が三田久保峠(510m)まで続く。この間、東国三つ葉ツツジは至る所に咲いていたがアカヤシオも一株だけではあったが小ツツジ山に咲いていた事を付け加えて置こう。やはりアカヤシオは人気者の様で歓声が上がったのである。
 三田久保峠まで来ると気分は何となく半分来たように思えたが、これがとんでもない間違いであった。高峰は無いものの小ピークの連続で、しかもピークを確実に踏まざるを得ないし、残置トラロープの難所も数か所有るという、かなり足に来る山路であった。それでも岩稜の両脇に咲いている椿のトンネルも現れて嫌な気分になる事は全く無かった。
 天気は薄曇りで絶好の登山日和であり新緑と満開のツツジ、それに加えて他に登山者が居ないという好条件が重なっての無名峰上での昼食は格別であった。特別に美味いものを食べている訳でもないのに、美味いと思えるのはこの環境の中での食事という事に加えて健康であるという証拠でもあるのであろう。
 スリル満点の岩場の通過は緊張するが、単に路がよく解らないだけではない今回のルートに花を添える。昼食後すぐの通過だったので頭脳の方は多少「ポヤッー」としていた様に思えるが、これに対しての緊張感が表裏一体となって価値を増幅してくれたように思う。
 天久保山に着いた時はさすがに安堵感が湧いてきた。もうこの先に登りは無い。リーダーの説明によると「本陣山」に対して天久保山は「向本陣」だという。よって「イモリ山」辺りが「裏本陣山」だろうという事であった。天久保山からは民家の庭先を通させてもらい国道299号に出てから西吾野駅直下の駐車場まで歩いて、ここで解散という事になった。
 全行程5時間の山旅は当初計画通りに歩いた場合、単純計算では6時間30分という事になる。この場合私は三田久保峠でどうなった事であろうか。計画変更を快諾して頂いたKリーダーに御礼を申し上げる次第である。

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