奥武蔵/無名尾根その2「虚空藏山~団子煮」

2023年4月12日(水) 参加者:5名

  • いきなり取り付きから尾根を間違い波乱のスタートとなった。
  • 虚空藏山山頂直下でイワウチワの群生を発見し、一同驚きと喜びに沸いた。
  • 山名板はおろか何の特徴もない尾根上の肩のような団子煮ピークであったが、Kiさん特製のきな粉餅(団子)に身も心も癒される一時を過ごした。
  • 八徳沢上の二滝だが、不動尊を祀る男滝は滝壺もある落差7~8mの見応えのあるものだったが、聖天様を祀る女滝は不遇というか悲運の滝だった。
行程
 八徳林道、樽沢林道出合上駐車地(8:55)-八徳前沢右岸尾根取り付き(9:10)-エゴ辻(9:45)-嶽の越-虚空藏山(618.8m)(10:10)-エゴ辻-団子煮(416m)昼食(10:55~11:35)-樽沢林道出合(11:50)-男滝-女滝(12:05) 《山行終了》


     リーダーの 偏愛の山 面白し
   ストイック!? エキセントリック!? マゾヒズム!?
   ザイル担いで 今日も里山に登る


 今回もKiさんのご厚意で車を出して頂き、八徳林道を岩地蔵奥不動滝上の樽沢林道出合迄車で入ることが出来た。この場所は、団子煮南尾根の末端、今日の下山予定地だ。林道の法面は急峻な土壁であり、此処を登ることは愚か下りて来ることは出来なそうだ。林道添いに50~60m程遡った辺りなら、何とか下りて来ることが出来そうだ。一応確認してから八徳林道に戻り、八徳入林道分岐虚空藏沢左岸尾根取り付き点がある、嶽の越へ向かう一般登山道分岐への道を急いだ。
 ところが、嶽の越への登山道に入る前に同じように西向きに左折する道があり入ってしまった。直ぐに尾根に取り付ける山道があった。尾根は北でなく西に向かっている。そこは、虚空藏沢左岸尾根の二本手前(南側)の八徳前沢右岸尾根だった。明らかに間違い尾根だ。直ぐに間違いに一同気付くも協議の結果『取り敢えず登ろう、トラバース出来る場所で右(北)へ向かおう。』 ということになった。
 果たしてこの尾根が非常に急峻であり、手足駆使した四駆歩行を余儀なくされ、更に西に向かうこととなった。
 程なく、地図上にない重機道に出合い、幸い北に向かっている。その重機道を暫く歩くと、予定下山路上のエゴ辻に出てしまった。『まあ今回は(も)結果オーライとするか。』ということで其処から虚空藏山往復とした。
 虚空藏山では、山頂直下の崖斜面でイワウチワの群生を発見した。薄いピンクの差したほぼ白花のイワウチワだ。思いがけず、言わずと知れた可憐な花に一同歓喜したのは言うまでもないことだった。虚空藏山には何度か来ているが、初めて見た。やはり花にはその時期に来なければ、絶対会えないものだから。
 午後は雨との予報もあり、団子の小宴の待つ団子煮ピークへの道を急いだ。ほとんど人の入っていない、倒木、小枝に覆われた廃道のような尾根の肩が団子煮ピークだった。無論山名板等なく、Ozリーダーが落ちていた木の皮に「団子煮」と書き込み、置いていくこととした。
 さて煮団子であるが、今回はKiさんお手製の渾身の一品となった。
 前日に白玉粉、上新粉を丸めお作り頂いたものだ。白団子の他、抹茶を入れた緑団子もある。団子にきな粉をまぶし黒蜜を掛ける。美味、美味、味は上出来だ。少しだけ硬いが『良い餅程早く硬くなる』ご愛嬌だ。リーダーが入れた味噌汁とベストマッチ、ご馳走さまでした。前日からの手仕事ありがとうございました。
 団子煮ピークから南尾根を呆気ないように下山した後、八徳沢に掛かる二つの滝に立ち寄った。男滝はそれなりに見応えある滝だったが、女滝は、滝下20m程の所に砂防堰堤が造られており、時を経て滝下は土砂で埋まり、現在の落差は2mもないものだ。防災上必要だったのであろうが、滝の直ぐ下に造ったら滝はなくなる。悲運の滝だ。

 斯くして今回の「団子煮」山行、無事終了致しました。
 企画して頂いたOzリーダー、並びに車出し、団子作りに孤軍奮闘されたKiさん、ありがとうございました。
 御礼申し上げます。
 後注) 奥穂の「間違い尾根」は下山時の偶然の産物と思われますが、今回の「八徳間違い尾根」登りは、明らかに確信犯的産物です。推奨されるべきことではありません。以後基本に則り自重致します。

   緑濃し 薮に惑いて 花に酔う
   団子も美味し 春の裏山   (侘)

Script by Ko. and Photo by Ki.

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