奥武蔵/武川岳「狼様」探索

2023年5月1日(月) 参加者:2名

行程
 名栗元気プラザ駐車場 8:00 ---- 大栗沢林道道標分岐8:25---涸沢上部尾根800m地点8:50------第1岩場880m地点9:10-----第2岩場地点900m地点9:15------第3岩場地点960m地点9:35-----一般登山道990m地点10:00-10:20------見晴台10:40---展望台11:05-----名栗元気プラザ駐車場 11:30

 5月に入り、天気は快晴。ゴールデンウィークに突入なのに駐車場には、我々の到着時間で1台もいない。なんという穴場ルートである。今回の参加者は物好き2名。前回の宿題をこなしに来たのである。「狼様」探索である。
 4月9日実施した武川岳山行で探したが何の手がかりも得られなかった「狼様」の地名の痕跡を探そうと無名尾根のバリエーションを登り、地図上にある岩場を巡ろうと計画した。
 一応、出発スタイルはいつもの気楽な日帰りスタイルとは違い、ヘルメット、ハーネス、補助ザイル持参でルート検索も携帯でしっかり確認するといった具合で気合を入れて出発した。
 大栗沢林道を30分ぐらい歩き、道標分岐付近の涸沢から尾根を目指して登り始めた。結果的にここが今回の山行で一番難攻の急登であった。ザレ場であったが木と岩を足掛かりに20分ぐらい息を切らせて登って一休み。これも結果論であるが取り付き地点よりもっと左方面に回り込んでから登った方が楽なことが尾根を登るにしたがってわかった。いつもの奥武蔵のバリエーションルートの急登程度の難易度でのぼれることが判った。
 さらに15分ほど尾根を登ると第1番目の岩場に着いた。我々の接近に気づいた鹿が一頭、岩場下を横切って行った。岩場は回り込めば普通の尾根登りとなるのであるが、今回は岩場の真ん中から登った。ザイルは必要なしである。洞穴らしい痕跡もなく、尾根をもう少し登る。
 すると右手側に岩場らしきものを発見(第2岩場)。岩場上部から見ると一応の絶壁。下部の様子見るため回りこむと、中段に突き出た岩が犬らしい横顔に見えてきた。下部に回りこんで見上げると、やはり犬顔に見えなくもない。その上部に咲いているシロヤシオと相まって何となく「狼様岩」と呼んでもいいような気持ちになった。同僚もその意見には同意で、この先の岩稜帯の状態如何でここを「狼様」呼ぶことにしようと勝手に決める。
 そこから尾根を標高で50mほど登ると左側に岩場(第3番目)が出てきた。今日1番の規模の岩稜帯で直登はクライミングの領域となる。周りこんで「狼様」の痕跡らしきものを求めたが、やはり洞穴も見つからずであった。尾根筋に戻り、一般登山道に出るべく15分程登る。
 一般登山道と合流する地点にある岩を何気に見上げると、なんと狐目の犬の形に見える岩が登って来た尾根を見つめているではないか。やはりここは「狼様」尾根だったと納得の探索山行とした。
 決して岩尾根でもなく、景色も良くないが、昔、狼様が住んでいたかもしれない空想を抱かせ、悠久の流れを感じさせるバリエーションルートでありました。

Script and Photo by K.

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