奥武蔵/柏木山~あさひ山他 飯能百名山4座対応 全山踏破完結編

2023年5月20日(土) 参加者:10名

  • 昨年の年初に始まった飯能百名山もついに最終回。
  • 全山踏破達成予定の3名ともうじき達成の数名。
  • 祝宴目当ての賑やかしが数名、総勢10名が里山を歩き回った。
行程
 飯能駅(9時13分発)ー永田会館前バス停(9時28分~33分)ー冨士見の丘(10時15分)ー柏木山(10時25分~40分)ー赤根ヶ峠(11時10分~15分) ー配水場広場(11時30分)ー龍崖山公園(11時45分)ーひうち山(12時)ー龍崖山(12時12分~35分)ー金蔵寺八耳堂(12時45分)ー朝日山(13時35分~40分)ーあさひ山公園(13時45分~50分)ーゆうひ山公園(14時00分~10分)ー飯能駅(14時45分)ー宴会場(14時50分~16時40分)解散

 飯能百名山、それは飯能市が市内に有る百山(実際には112座)を選定した山である。よって必然的に低山がその殆んどであるが、では登ってみると何故面白いのか。有名な高い山には無い魅力とは何なのか。それは獣道や林業用の作業道がが正規の登山道に対して微妙に交差している複雑さの極致の中を進む事であったり、或は前進が不可能だと思われる藪を強引に進む事なのだと思う。これらの困難性に対して更に急傾斜面が加わる事で目指す山に本当に登れるのかという不安感が、これを達成した時の充実感や満足感となって増幅される、いわばリトルアドベンチャーの感触を充分過ぎる程感じられる登山だからなのだと思う。
 Kリーダーが2022年1月7日に飯能百名山シリーズ第一回目を発表し、これに参加した事からこの魅力に取り付かれ継続して参加する事を決意したのである。当方はただ単に参加するだけであるがリーダーは企画からルート設定まで、案内書が有る訳ではないので大変な苦労をされたのだと思う。そして今回の山行で無事に全山を完歩できたという事実はリーダーの並々ならぬ努力と同時に、参加した皆様の合力だと思う。これは会としても大きな実績として高く評価されるものであろう。関係各位、皆様、本当にご苦労様でした。
 そして今回の山行はこのシリーズの最終回である。天気は曇りで僅かに霧雨が降っている。出発点の飯能駅前バス停は予想に反して大きな混雑は無かったが席に座れない乗客も居ていつもながら気の毒に思ったが、これは私達が10分程走った永田会館前で降りた事により多少、申し訳無さが和らいだ気分であった。バス停からは柏木山を目指して里村の中を歩いて行く。すぐに山羊の声がしたので心が和む。案内板の有る登山口から山路に入るが柏木山への路は何本か有る様で、この選択は案外難しい様だ。これも低山歩きの魅力の一つであろうか。柏木山は本日の山行の最高地点(303m)である。展望は頗る良い山であり里山としては名山だと思う。しばし休憩の後、赤根ヶ峠に下る。ここは鬱蒼とした樹林の中の静かな峠である。ここから配水場広場、龍崖山公園と工業地帯の中を歩いてひうち山へ登り返す事になるが、「楽な山」を想定していた今回の山行モードから頭脳が脱しきれず案外苦しい登りであった。苦労して登ったひうち山からは一旦下って最低鞍部から再度登り路になり、辿り着いたピークが龍崖山である。開放的な山頂は展望も良く地元の方々の遊び心の反映であろうか、奥武蔵高原の名山に向って竹筒の遠眼鏡が、その方向を示している。無論この竹筒にレンズは付いていない。心が和む演出である。ここで昼食を摂った。
 そして金蔵寺八耳堂を経由して112座目の朝日山に登った。美杉台団地という巨大な戸建て住宅地の裏山といった感が強い山でありピークとしては今一目立たない山であるが、結果的に飯能百名山シリーズの最後の山になったので印象としては強く心に残ったのである。あさひやま公園、これに対峙するゆうひやま公園を経由して終着地の飯能駅に戻って飯能百名山は完結をみる。
 駅近くの中華料理店で祝賀会という事になり、今回の参加者全員が集う宴は楽しかった。思えば各山行が走馬灯のように思い浮かんで来る。苦しい行程の山行も多かったが、そこにある残像は決まってにこにこしている笑顔なのだから不思議である。長い行程のために日没が迫っていた第一回山行、脱水症になりかけて覚悟を決めかけた第八回山行、途轍もなくハードな山行だった第十一回山行、藪山ばかりを縦走した第十八回山行等々、記憶に残る山行ばかりである。老いた山屋は晩年になって故郷の山に戻って来ると聞いた事があるが、当に奥武蔵高原はその最たるものであり、ほぼ無名に近い山であっても多くの名山が潜んでいることを実感出来た飯能百名山シリーズであった。
 皆様に再度御礼申し上げる次第である。

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Script by Oz.N. and Photo by Ki. and O.R.(O.)

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