奥秩父・黒川鶏冠山

2024年7月10日(水) 参加者:3名

  • 酷暑が続くさいたま市の今日がまるで異国の様に思える涼しい気温の中の山旅であった。
行程
 柳沢峠駐車場(9時40分発)ー梅の木尾根分岐(10時12分)ー六本木峠(10時35分)ー(横手山峠11時05分~10時15分)ー黒川山(11時45分)ー鶏冠山(11時50分~12時10分)ー見晴台(12時20分~12時25分)ー横手山峠(12時48分)ー林道(13時00分~13時05分、鶏冠山まで2,1㎞の表示がある)ー六本木峠(12位25分~13時35分)ー梅の木尾根分岐(13時50分~14時00分、ベンチとテーブルの有る展望台有り)ー柳沢峠駐車場(14時25分着)

 江戸から甲州へ通じている甲州街道が表街道ならば、青梅街道は裏街道であったと言われている。この裏街道も当初は大菩薩峠を越えていたが、この峠越えは急峻であった事に加えて危険な道であったという事で近代道路工事が行われる事になった時には、現在のルートである柳沢峠越が選択されたという。

 柳沢峠(標高1472m)から黒川鶏冠山登山は始まる。駐車場から車道を挟んだ対岸に登山口が有る。まずは六本木峠方面を示す道標に従って進む事になるが登山道はしっかりと踏まれていて迷う事は無い。すぐに鹿よけのフェンスが現れ、これを越えて路は緩やかに登って行く。初めに現れる梅の木尾根分岐から六本木峠方面を示す道標に従うと、すぐにまた鹿よけのフェンスが現れ、これを越すと山路はほぼ水平になって意外に早く六本木峠に着く。ここは大菩薩方面への分岐点でもある。一般的な峠(山路がクロスしている)という感は無いが目指す黒川鶏冠山方面への路は緩やかに下りだすので、これが峠越えの証という事なのであろう。下りきったところが林道で黒川鶏冠山まで2.1㎞の表示板が有った。
 横手山峠までの路は広く起重機の様な車両は入れる様だが一般車は無論の事進入禁止である。横手山峠からは急坂が予想されたが、ここからもいたってフラットな登りで意外に簡単に黒川山の表示が有るところに着いた。しかしこの地形はどう見ても山頂には思えなかったので更に5分程進むと岩峰が見えたので、全員で登ってみたのである。このピークには何の表示も無かったが反対側が深い谷底に向って深く切れ落ちている地形で有り、大菩薩嶺や富士山が良く見える事等から判断して鶏冠山であろうという事になった。足のすくむ岩壁、おそらくどの地点からかこの岩峰を眺めたならばニワトリの鶏冠の様に見えるのであろう。誰も居ないこのピークを貸し切りにしての昼食は何物にも代えがたい嬉しさが有った。
 ここから再び黒川山に戻り見晴台という表示に従って行ってみると、そこは奥秩父の山々が良く見えるところで木賊山から国師岳方面が大きく聳えていた。木賊山と言えば笛吹川東沢の左岸にほぼ平行して連なる鶏冠尾根が有名であるが、ここから見た限りでは奥秩父主脈の山々の斜面に埋もれて見えるために、あの迫力は感じられなかった。鶏冠尾根の中間に有る鶏冠山(2115m)が長男だとすれば、奥秩父主脈山群の最高峰である北奥千丈岳から、南に派生する尾根で黒金山方面に向って縦走して行く途中にやはりトサカというピーク(2047m)が有るが、これが次男、そして今回登った鶏冠山(1716m)が三男とすれば鶏冠山という名の山は至近距離のところに3座有る事になる。展望を充分に楽しんだ後に同じ路を柳沢峠に戻ったがスタートからゴールまでの今回の山路の様相はカエデ等の広葉樹が多く、杉林は全く無かったので秋の紅葉は実に美しいだろうと、その頃また来てみたいという事になった。
 帰路は柳沢峠から甲州側に下り桃を購入してから勝沼IC経由で埼玉に戻ったのである。

 ちなみに今回の山路が余りにもフラットだったので傾斜角度はどの位だったのかを暇に任せて概算してみると下記の様な結果になった。
   歩行数=往復で約20000歩=片道で10000歩
   歩幅を山路なので1歩を50cmと仮定するとスタート地点から頂上まで約5㎞
   垂直移動=1716mー1472m=244m
   sinθ=0.244÷5=0.049
   寄って三角関数表よりθ=約3度という事になり山路はほぼ平地に近かったという事になる。

Script by O. and Photo by K.

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